2010年05月08日

TA タルタロ腐(ジャガ×ロト)と密会

撮ってたはずのスクリーンショットが残ってなくて超涙目。
あまりに緊張してキー押せてなかったんだろうか……orz

そんなわけで(?)、昨晩、ちょっとゼウス鯖のほうの子を久々に起動しまして、ログインキャンペーンのアイテムも両方の鯖でもらえるといいなぁ的に放置してジャガー×ロト書いてたんですよ。

最近ツイッターのほうでタルタロ腐な方々との交流をさせていただけてまして、そこでいろいろつぶやきつつ……。
そしたらこう、だいぶ以前からblogを拝見しててちょっと気になっていたギルドの方が、ギルチャがあんなでこんなだと気になる発言をされていて、つい「見える位置にいるから気になる」的な発言をしてしまいまして。
とても発見されやすい場所に放置していたもので、あっさり見つかってしまいました。
とりあえずせっかく同じ時間帯にinしているのだしと、PTにお呼びいただいて、腐会話に混ぜていただいてしまいましたw

ゼウスで続けていたら、きっと入隊を希望していたであろうギルドのマスター様。いつも白様黒様の妄想おいしく拝見してました。
求)愛 出)俺
同じギルドの黒先生。物理攻撃の高い黒モド先生にがくぶるです。
DKL
実はFEZのほうで、エピコンに投票までいただいていたというりんこさん。不思議な縁もあるものです……!
log * in

確か時間はもう3時とかくらいだったのですが、テンション高めに色々腐会話で盛り上がり、解散したのは4時を過ぎていたでしょうか……
変な時間にお邪魔しました! 楽しかったです……!
また機会があればよろしくです!


さて、そのテンションのまま、どうせなら書き上げてしまえーとジャガロトの続きにとりかかったのですが、ある程度したらぷっつりと電池切れを起こして眠気に襲われてしまい。変な時間に就寝、起きたら昼というダメなパターンに。
今これ書いてる段階でコロシアム始まってる時間なんですが、ようやっと書き終わったのでコロシアム諦めて更新中だったりしまs

夜中のテンションとは怖いもので。
かなりロト様がかわいそうな話です(あ、でも受がかわいそうなのはいつものことかも)。

不幸な話が苦手な人は回避の方向でお願いしますw


最初はただの単発ネタとして書こうと思ってたんですが、結局連続もののうちの一環みたいな内容になってしまいました。
バル×ロト前提、終盤におまけでミチェ×ロトっぽいものがくっついてます。

Lv44シナリオよりも後の出来事といった感じで書いてまして、ネタバレ気味でもあるので、44シナリオがまだの方でネタバレを見たくない場合は、クリアするまで回避の方向でお願いします。

ちなみに、術法師のちょっとアレな設定については、
この辺この辺で垂れ流してる妄想設定が反映された状態になっております。

自分、あれなんすよね、元々設定とかをこねくりまわして妄想するのが好きというのもあるのですが、現在所属のギルドは普通のギルドなので、身内同士で妄想とかそいうのがないのもありまして、かなりシナリオ依存な妄想となっております。
まあ、結局は「うちの子の場合」ってやつなので、その辺は生暖かい目で見てやってくださいw

それでは、以上すべてOK、という方のみ続きをどうぞ!


-------------

古傷


 記憶の湖の周囲は薄暗い森に包まれていた。
 目だけで追おうとすればすぐに見失う。
 できれば感じていたくなどないその気配を、必死で追う。
(気づかれた……?)

 アエルロトはまた遠征隊を離れ、単独で行動していた。
 撃たれた者たちや、戻ったばかりイリシアの傷もまだ完全には癒えておらず、しばらく派手な行動は起こせない状態だった。
 ウィルロト領主の居場所や、エルピントス騎士団とやらを見つけ出すまではと、ルコも単独で行動を進めている。
 今がチャンスだったのだ。
 マナルス山を逃げ出し、ことある毎に邪魔をしてくれるあの男を――ジャガーを捕らえるための。

 封印の塔にあったオボロスを、あの男が持って行ってしまった。
 それもできれば取り返したい。
 まだ神殿からそう遠く離れていないだろうと踏んで捜索に出たのだった。
(しかし……一人でというのは失敗だったかもしれませんね)
 追跡の途中から、明らかにこちらを撒こうとしているかのような移動を始めたのだ。
 せめてもうあと一人二人手があれば、別方向からも追い詰めることで捕獲を容易にできたかもしれない。
 だが、ピンコやシュバルマンはイリシアから離れたくはないだろうし、ナギにはケガ人たちの治療を続けてもらわなくてはならない。
 かと言って、ミッチェルにこれ以上借りを作ってしまうのはどうも気が進まなかった。

 ふっ、と気配がぶれる。
 宿に残してきた仲間たちのことを思い浮かべた際、集中が少し途切れてしまっていたようだ。
 アエルロトは小さく舌打ちし、改めて気配を探る。
 が。

「しつこい奴だな……こんなところまで追ってくるとは。そんなに俺が恋しいか」
 少し鼻にかかった、人を見下す不愉快な声が頭上から降ってきた。
「……っ!?」
 とっさに声の方角を正面に捕らえ飛び退った。
「おやおや。自分から追いかけておいて、追いついた途端に警戒するなんて。おかしな奴だな」
 くくっ、と喉の奥にひっかかるような声で笑い、その男はふわりと着地した。奇妙な白色の帽子とマントを揺らし、さらにアエルロトに一歩近づく。
「貴方がおとなしく捕まるわけがありませんからね。警戒くらいしますよ」
 ほんの少しだけ生まれてしまった動揺を隠しながら、普段と変らぬ冷静な声でアエルロトは告げる。
「貴方自身の身柄はともかく、今日はオボロスを返していただきに来ました」
 マントの中にでも隠し持っているのか、ぱっと見ただけでは所持しているかどうかはわからなかった。
 探るつもりでそう口にしてみたのだが。
「クックック……愚かな。そのオボロスの持つ能力を忘れたか?」
 嬉しそうな、そして聞く者には不快な笑い声を上げると、懐からそのオボロスを取り出した。
「……」
 じり、とアエルロトは身構え、僅かに下がる。
 オボロスの能力。それは、ピンコがオボロスを探す理由を考えれば忘れるはずもない。
 神を天界に封じてしまうほどの術法陣を消してしまえるはずの力。
 いや、それだけではない、マナルスの山から伝えられた情報がそのものずばりを物語っている。
 “彼ら”は、オボロスを手に入れ術法師たちを無力化しようとしているのだ。
「人間程度が扱おうとすれば、契約者がオボロスに食われることもあろうが……我々にとっては多少の力を引き出すことなど造作もない……」
 手の平の上に浮いたオボロスが、赤紫色の光を放つ。ルキウスがラミアを解放した際に遠くまで届いた光とは異質のものだった。
 使い手に影響されるのだろうか。
 しかしそのようなことに気を取られている暇はなかった。
 オボロスをその男、ジャガーの手から奪わんとして剣を閃かせる。
「……本当に愚かだな」
 その言葉は、蔑みよりもむしろ愉悦の色に彩られていた。
 円を描き術法陣を紡ぐはずの黒い輝きが、何の力も発揮せぬまま消えうせた。
「な……っ?」
「おまえの術法陣もオボロスの前ではただのらくがき。無力さに絶望するがいい」
 浮かぶオボロスの下に添えていた手を伸ばし、人差し指と中指を差し出すかのように広げる。
 続けて描いたはずの術法陣も、宙に浮かび上がるそばから消えていった。
「ばかな、それほどまでに簡単に扱えるわけが……!」
「ククク……あの山で監視されていた頃の俺とは違うのだよ」
 添えていた手を離しても、オボロスはジャガーの前で浮いたまま輝きを放ち続けていた。
 その光の向こうには、笛に当てた唇を歪ませ笑うジャガーの顔。
 仮面のせいで目が隠れているため、詳しい表情まではわからない。
 だがその笑みは、勝利を確信した笑みだということはわかった。
 アエルロトの頭の中で何かがはじけ飛ぶような音がした。
 その次の瞬間には、体を支える力を失い、糸が切れた人形のように膝から崩れ落ちていた。

「ここまでしつこく追いかけて来たのだ……多少は歓迎してやろうじゃないか」
 いつの間に移動したのか、ジャガーはアエルロトが完全に倒れこむ前にその身を支えると、ぞんざいに担ぎ上げた。
 そのまま、記憶の湖の奥……神殿へと向かう。

 ◇◇◇

 冷たい。
 最初に感じたのはそれだった。
 床も湿っているし、どうやら体も濡れているようだった。
 身につけていた鎧は外されているようだ。
 肩や腕が直接床に触れている。
「う……」
 声を出そうとしたが上手く言葉にならない。
 まぶたも重く視界はぼやけている。
 体が冷えているせいなのか、あちこちに痛みもある。
(いや、これは……殴られた……?)
 殴りあった記憶はないが、酷い暴力を受けた後のような痛みと気だるさがあった。
 遠い昔、嫉妬の対象となって受けた仕打ちを思い出させる。
 一瞬眉をひそめ、過去の苦い記憶などに気を取られてはいけない、とアエルロトは軽く首を振る。

 途切れる前の記憶では、確かジャガーと戦っていたはず。
 その戦闘で気を失ったのであれば、アエルロトの側が囚われの身となった可能性が高い。
 早く状況を把握しなくては……そう冷静になった瞬間、愕然とした。
 手は体の前にはあるものの、手首に枷がはめられていた。
 そして腰から下は、鎧どころか衣服を身につけている感覚がない。
 視界は少しずつはっきりしてきたが、体が痛んで動かないせいで自分の姿を確認できない。
「う、く……っ」
 右肩を下にして横たわっているような状態から、少しずつ体を曲げてうずくまるような形になる。
 見える位置に入ってきた脚は、やはり素足だった。
(ああ……これは……)
 嫌な予感しかしなかった。
 始めに下半身の感覚がなかったのもそのせいなのかと思い至る。

「やっと目が覚めたか」
 不愉快な声が降り注ぐ。
「なかなか起きないものだから退屈したぞ。さっさと目を覚ませば水などかけずとも済んだだろうに」
 近くで水の音がしている。
 恐らくはペリアス神殿の中なのだろう。聞き覚えのあるこの音は、神殿の内部にいくつもあった噴水だ。
「それにしても……眠ってはいてもなかなかの感度だったぞ」
「!」
 予感を裏付けるようなその言葉に、怒りと羞恥で体が震えた。
「さすがマナルス山で修行していただけはあるではないか。師や他の術法師たちから教え込まれたものは、体に染み付いていると見える」
「……」
 続けて放たれた言葉に、ふくらみ始めていた怒りはぺしゃりとつぶされてしまった。
 言い返すことなどできなかった。

 それが、真実だったから。

「どうした? おとなしいな。従順にしていればもっとご褒美がもらえるとでも期待しているのか?」
「ふざけたことを……!」
 言うなと制しようとして、声のする方を向いた瞬間、腹部に強い衝撃が走った。
「ぐふっ、うっ……」
「そういう反抗的な目はそそるが、言葉には気をつけたほうがいいぞ?」
 蹴り上げたそのつま先を、今度は無理やり膝の間にねじ込み、触れそうで触れない位置まで撫で上げるように移動させる。
「くっ」
 右の腿が踏まれたような状態になり、さらに動きが制限されてしまった。
「殺すならさっさと殺せばよいものを……。私を、どうするつもりですか」
 ジャガーにとってアエルロトは、職を捨てたか否かなど関係もなく、マナルス山へ連れ戻そうとする術法師のひとりとしか映っていないだろう。
 邪魔ならば消そうと考えるのが普通だ。
 なぜ、このような状態で生かされているのかが不思議だった。
「そうつれないことを言うな……おまえのしつこさに感服して、こうして相手をしてやっているのではないか」
 ジャガーは相変わらず寒気のする声でそう囁き、つま先を持ち上げ脚を開かせようとする。
「……」
「本当は今死ぬわけにはいかないのだろう? “仲間”とやらは随分とおまえを頼りにしているようだからなぁ」
 耳障りな声で笑うと、ジャガーはつま先を脚の間から抜き、少し離れた小さな段差に腰掛けた。
「命乞いをすれば助けてやるぞ……まあどうせおまえは従うだろう、命など懸かっていなくともな」
 まだうずくまっているアエルロトに向かって、ジャガーは手招きをする。
「早く来い、そしてあの山でおまえが術法とともに学んだ技で奉仕してみせろ」
「……!」
 今は確かに死ぬわけにはいかない、それはわかっていたが、こんな男などに従いたくないという気持ちが言葉を詰まらせる。
 山でのことを知られているのが悔やまれてならなかった。
「どうした? 殺そうと思えば別にいつでも殺せた。俺は嘘はつかないぞ……従えば解放してやる」
 それに、と続ける口元は、いやらしい笑みを浮かべたままだった。
「今のおまえは激しく魔力を消耗している状態だ。本当は、欲しくてたまらないのだろう? 哀れな術法師よ」
 この男は、“その方法”で魔力を分け与えることができる事実を知っている。その上で、侮辱しながらそれをちらつかせているのだ。
 アエルロトは再び怒りと羞恥で体が震えた。
「私はもう、術法師では、ありません……貴方などに」
 とにかく身を起こそうともがくが、体にほとんど力が入らない。
 戦闘でもたいした術を使ったわけではなかったはずが、なぜかジャガーの言うとおり消耗しているようだった。
 これもオボロスのせいなのか、と内心舌打ちする。

「ふん。別にこのまま殺してやってもいいのだが……もっと面白い余興も考えてあるぞ」
 そう言いながら取り出したのは、今まで何度も酷い目に遭わされてきた笛だった。以前カバーシャードで見たものとは形が違っているようだが、神殿で見たものと同じだ。
 そして気を失う前にオボロスの向こうに見えたあの笛と。
「今の状態のおまえなら、先ほどのように簡単にかかるだろうな。おまえの手で、“仲間”とやらを殺してやってもいいのだぞ?」
 言うや否や、笛に唇を当て奏で始める。

 妖しい音色が響いたかと思うと、どこからともなく声が聞こえてきた。

《アリエル……》

「!!」
 狂おしいほどに懐かしく、

《……私のかわいいアリエル……》

 憎くて憎くて仕方ないのに、忘れられないほど愛しい、声。
「やめろ……っ!」
 耳を塞ぎたくとも、枷に阻まれ塞げない。
「わかったから、やめてくれ!」
 床に右耳を、手の甲を左耳に押し付け、うずくまったまま叫ぶ。
「言葉が乱れるほど動揺するとはな。果たして何を思い出したのやら」
 ジャガーは笛から唇を離し、満足げな笑みを浮かべる。
「まあいい。俺も暇ではないんだ、さっさと来い」
 再び手招きをする。
 もう、従わないわけにはいかなかった。

 アエルロトは必死に食いしばって身を起こし、半ば這うようにしてジャガーの足元まで近づいた。
 枷のはめられた手を見て、どうすればよいのか訊ねるかのようにジャガーの顔を見上げる。
「この位置なら手で体を支えなくとも座れば届くだろう。せっかく前で拘束してやっているのだ、手と口両方使え」
 言葉にせずとも何が言いたいかは伝わったのか、ジャガーはそう命じた。
 仕方なく、ジャガーの脚の間にひざまずくようにして座り込む。
 そうこうしている間に、当のジャガーは下衣の合わせを開き自身を引きずり出していた。
 目の前に突きつけられたそれは、すでにだいぶ張っていた。
 顔をしかめるアエルロトに、ジャガーは笑みを絶やさずに告げる。
「寝ている間にも三度ほど楽しませてはもらったが、中には出してやっていないぞ。だが今はくれてやろう、解放しても逃げる力もないのは面倒だ」
 寝ている間に。そんなことをされて目覚めなかった自分が悔しくて仕方なかった。もっとも、目覚めていなくてよかったと思うような仕打ちをされていたのかもしれないが。
「もう術法師ではないと言ったな。しかしこれまでにも戦闘で消耗はしていたのだろう。一体誰の相手をして補っていたのだ? あの赤毛か? 魔法師か?」
 それとも両方か、そう言ってジャガーは笑う。
 アエルロトは何も答えなかった。
「術法師とは哀れな存在だな……素直に神に従い、神に教えられた魔法のみを使っていればよかったものを」
 自身の力を引き出そうなどと考えるから身を滅ぼす……哀れむかのような声で続けている。
 何も答えず、何もせずにいたアエルロトの髪を、ジャガーが突然掴んだ。
「何をぼーっとしている。さっさと始めろ」
「……わかり、ました」

 そのまま押し付けられるようにして口づけ、舌を這わせ始めた。
 枷がはまったままの手は添えるだけでも大変だったが、使えと言われるので必死で動かした。
「ククク……山で一度世話になった時より上達しているではないか」
 悦楽のため息を漏らしながら、アエルロトの黒髪を優しく撫でる。
 後頭部を逆撫でされ、背筋をぞっとしたものが走った。
「なんだ? 頭を撫でられると感じるのか? かわいい奴だな」
 さらに撫でられてアエルロトの体が震える。
「違っ……やめ」
 思わず口を離してそう叫ぶ。
「誰がやめていいと言った。続けろ」
 ジャガーは撫でていた手を止め再び髪を強く掴んだ。
「……っつ、ぅ」
「どうせご褒美をもらう際にこうして撫でられていたのだろう。別に思い出して浸っていてもいいのだぞ。行為さえ止めなければな」
「そんなんじゃ……ない」
 否定してもジャガーは聞いていない。
 お構いなしに押し付けようと髪を引く。
 おとなしくまたそれを咥えるしかなかった。

「そうだ、俺だけ気分がよくなるのも面白くない。おまえ自身のものも弄っていいぞ」
 ふと、何かいいことを思いついたとでもいうような声でジャガーが言った。
「俺のは口だけで続けろ。手は自身を慰めるといい」
 言葉では許可しているだけだが、持つ意味は違っていた。
 これは許可ではなく強制、命令だ。
 それを読み取ったアエルロトは、手をそっと脚の間へと下げた。
 が、上衣が比較的長いせいもあって、なかなか直に触れることができないでいた。枷で拘束された手では、上手く捲り上げることもできない。
 もたついているのを見て、ジャガーは鼻で笑った。
「世話の焼ける奴だな」
 手を伸ばし、裾がアエルロトの手の上に来るまで引っ張り上げる。
 ジャガーからも見えるようになったそれは、僅かではあるが首を持ち上げ始めていた。
「なんだかんだ言いながら、人のをしゃぶって感じているのか」
「……」
 アエルロトはもう何も言い返せなかった。
 続けている行為が、触れられる指が、匂いが、思考能力を奪っていく。

 自分をこんなにしたあの人を、運命を呪っていたはずなのに。
 嫌だと思っていたはずなのに。
 笛の音とともに聞こえてきた声に、体は反応してしまっていた。
 今でもまだ、どこかであの人を求めているのだと自覚してしまった。

《……私のアリエル》

 自分からすべてを奪った人だと思っていた。
 そうではなかったと知ったとき、激しい後悔に襲われた。
 憎しみと尊敬の念と、そして愛しさで気が狂いそうだった。

(先生……)

 ふと、アエルロトの様子が変ったことに気づき、ジャガーは何か言いかけた言葉を飲み込んだ。
 先ほどまで、嫌々ながら従っているといった気配があったが、それが消えていた。
 とても大切なものを扱うかのように舌で愛で、指は自身の体内へと潜り込ませ自ら進んで快楽を引き出そうとしている。
「ほほう……かわいいものだな、“アリエル”」
 その名を呼ばれ体を振るわせる様を見て、ジャガーはふんと鼻を鳴らす。
「これはこれで悪くはないが……あまり面白くはないな」
 髪を強く引いて口を離させると、突き飛ばすようにして床に転がす。
 そしてすぐ後にあった噴水の水を掬い上げ、アエルロトにかけた。

「……っ!」
 あまりの冷たさに、アエルロトははっと我に返る。
 自分が正気を失っていたことに気づき、羞恥で頭に血が上った。
 咥え込んでしまっていた指を、感じてしまわぬようそっと引き出す。
「ぅ、んっ」
 抑えられずに思わず出てしまった声を、唇を強く引き結んで食い止めようとしたが、恐らくジャガーにも聞こえてしまっている。
 あまりの恥ずかしさに、顔を見ることもできない。
「従順なおまえもなかなかだったが、それでは物足りないのでな。そうやって恥辱に染まる様や、抗う姿を見るほうが楽しめる」
 顔を逸らそうとするアエルロトの顎を掴み、覗き込むかのように顔を近づけるジャガー。
 仮面の向こうでどんな目をしているのかはよくわからなかったが、視線だけは合わせぬよう逸らし続けた。
「こちらを見ろアリエル。今おまえを支配しているのが誰か、きちんと認識しろ……そして抗いながら求めるがいい」
「!!」
 そのまま床に組み伏せられ、突然貫かれた。
「あ……あ……」
 どうしようもない渇望。
 それを満たしてくれるもの。
 でもそれは、望んでいるものではなくて。

 どうすればいいのか、わからなかった。


 ◇◇◇

 行為の最中、ひどい言葉を浴びせられていたような気がする。
 行為自体、乱暴で身勝手なものだった気もする。
 だが、記憶がはっきりしなかった。
 記憶どころか、今現在自分がどうなっているのかという、意識そのものがはっきりしていなかった。
 目の前にはまだ仮面の男がいる。
 体の中に違和感がある。
 きっとまだ行為が続いているのだろう。
「どうした、欲しくはないのか? 欲しければ泣いて懇願するといい」
 男がそう囁く。
 気持ちの悪い声だ。

 まだ今よりも幼かった頃、監視についた日の自分を騙したあの声。
 あざ笑い、蔑み、嬌声をあげていたあの……

「いらな……い」
「なに?」
「貴方じゃない」
 自分が欲しいのは。
 そう思った瞬間。
 思い描いた姿は、散々求めていたあの師の姿ではなかった。

(どうし、て)

 生真面目で、純粋で、まっすぐで。
 隠し事ばかりの自分などにも懸命にぶつかってきてくれた。

 赤毛の騎士の、笑顔。

「ふん、それならそれで構わん、必死で拒んでみせろ。そのほうが興をそそる」
「!」
 結局はアエルロトの言葉などどうでもよかったのだろう。
 ジャガーはただ自らの欲望を達するためだけに、再び激しく責め始めた。
 嫌だと思う気持ちと、渇望する体との間で、心は砕け散ってしまいそうだった。
 長い年月をかけて教え込まれてしまった快楽にも、抗えなかった。

 ◇◇◇

 次に目が覚めたときには、周囲にジャガーの気配はなかった。
 あちこちが痛み、頭もふらふらしている。
 体は酷く冷えてしまっていて、熱が出ているのか顔は熱い。
「寒い……」 
 服はいくらか着せられていたが、鎧は傍らに放置されていた。
 それを身につけて戻らなくては、という意識はあるものの、体が動かない。やっとのことで寝返りを打つ程度で、起き上がることができないのだ。
(結局、ここで死ぬんですかね……)
 ぼんやりとそんなことを考える。
 ただでさえ人の近づかないこの神殿の、どこなのかもわからない場所だ。
 偶然誰かが通りかかるのを期待することもできないだろう。
(タイミングよくアンジェリナが来るとも思えませんしね)
 ふ、と自嘲気味な笑みを零す。

 最期かもしれないと思うと、心残りが胸に浮かんでくる。
 冷たく拒んでしまったまま、ずっと避けていた彼に。
 せめて、一言謝りたかった。
「……ごめん、なさい」
 元はといえば、自分が軽い気持ちで求めたことが原因だった。
 自分がこんなでなければ、彼を苦しめることはなかったのだ。
 そう思うと、申し訳なさで涙が止まらなかった。
「シュバルマン、さん……」

 意識が途切れそうになった瞬間だった。
 無意識のうちに天に向けて伸ばしていた手が、落ちる寸前に掴まれた。
「アリエル様!」
 聞き覚えのある声だった。
 なぜここに、という疑問が浮かんだが、言葉にならない。
「こんなに冷たくなって……しっかりしてください、何があったんですか!?」
 泣きそうな声で叫びながらアエルロトの体を抱きしめているのは。
「……ミッチェル」
「こんなことなら、もっと早く探していればよかった」
 力なく見つめ返すアエルロトを見て、ミッチェルはさらに泣きそうな顔になって抱き寄せる。
「宿を訪ねたら、一人でどこかへお出かけになったと言われて。もしやと思って探索の術法陣を展開してみたのですが、私程度の力ではなかなか思うようにいかなくて」
 ごめんなさい、ごめんなさい、とミッチェルは謝罪の言葉を繰り返した。
「なぜ、貴方が謝るのです……貴方は何も悪いことはしていません。むしろ、今こうして助けてくれている。ありがとう、ミッチェル」
 なんとかなだめようと、必死に声を絞り出す。
 その声がひどくかすれていたせいか、ミッチェルははっとして、また一言「ごめんなさい」と呟いた。
「もう無理にしゃべらないでください。癒しの術はかけますが、発熱などは薬草の力借りないと治せないでしょうし、町まで私がお連れしますから」
 言うが早いか、周囲に治癒のための術法陣を施す。
 ミッチェルの力では、完全に癒すほどの術を施せないことがもどかしかった。
「これを羽織ってください。少しでも体を温めないと」
 自分のローブを外すと、それをアエルロトに纏わせ抱きしめた。
 癒しの力とローブの暖かさに包まれ、アエルロトはほっと息をつく。
「もし、眠ければ眠ってください。そのほうが回復も早まります」
 ミッチェルはまだまだ心配だといった様子でアエルロトの顔を覗き込む。
「では、お言葉に甘えさせていただきます……ミッチェル」
「はい?」
「始めから、貴方に協力していただけばよかったですね。私こそ、心配をかけてすみませんでした」
 そして、ありがとう、とまた感謝の言葉を述べると、そのまままぶたを閉じ、ミッチェルの腕の中に沈みこんだ。
 後には静かな寝息だけが聞こえてきた。
「アリエル様……」

 アリエルが自分に協力を求めなかった理由はわかっている。
 これ以上借りを作ることで、自分にさらなる弱みを握られるのが嫌なのだろう。
 そうさせたのはミッチェル自身だった。
 隠している正体のことや、過去のことを持ち出して、色々なことを要求してしまったから。
「ごめんなさい……でも……」
 自分はきっと、今回のこの件も恩に着せて。
 またこの人を困らせてしまうのだろう。
 ミッチェルはそう考えて、自らの卑しさにめまいがした。

 自分が駆けつけたときにアリエルが口にしていた名前が、自分のものではなかった。
 ただそれだけで胸が締め付けられた。
「ずっと、ずっと、追いかけているのに」
 幼い頃から、目標でもあった。ずっと近くにいたいとも思った。
 でも、近づけた試しがなかった。
 一歩近づいても、気づけば彼は三歩先にいる。
 彼が見ているものは自分には見えない。
「私は、いつになったら、あなたに追いつけるのでしょう」
 物を移動させる術法陣の力を借りて、アエルロトの体を抱き上げる。高位の術者であれば術法の力のみで運ぶこともできるが、ミッチェルにはその力はなかった。
 放り出されていた鎧などは後で取りにくることにして、まずはアリエルを安全な場所まで運ぶことを優先した。

 宿まで連れ帰ったとき、アリエルの様子にシュバルマンたちは酷く驚き、何があったのかと問い詰めてきた。
 が、ミッチェルは自分も何も聞いていないことを告げ、ただ“アエルロトの友人”として、彼をよろしく頼むとだけ伝え、立ち去った。

 アエルロトはしばらくの間、目覚めなかった。


--------------------


相変わらず内容は「俺得」しか意識されてません。
ロト受が好きすぎて困る。

モド(触手)×ロトの話より後という感じになりますかね。
そのうちタルタロ腐ネタの目次的な記事も作らなくては。

どうしても妄想しだすと膨大な長さになって、連続モノになってしまいます……うーん。
単発ネタももっとやりたいんですけどね!

Rana at 21:40│Comments(0)TrackBack(0)この記事をクリップ!タルタロス | BL(男男)ネタ

トラックバックURL

この記事にコメントする

名前:
URL:
  情報を記憶: 評価: 顔   
 
 
 
プロフィール
プロフ用01












管理人:Rana(蛙)
FEZ:A鯖メイン全国
   及びB〜F鯖に生息中
   Rana、Frosch、Calvin他
tartaros_icon_blog01












Tartaros:ガイア鯖1ch
   フロッシュ 他
   ゼウスにもちらっといたり
   メインキャラはアエルロト

pixivバナー
zoome動画
FEZのプロモ映像を使って作った初MADです
zoome動画RSS
権利表記
▽FEZ
©2005-2008 SQUARE ENIX CO., LTD. All Rights Reserved.Licensed to Gamepot Inc.
FEZ公式バナー

▽タルタロス
Copyright © 2009 C&C Media Co.,Ltd. All Rights Reserved.
Copyright © WeMade Entertainment Co.,Ltd. All Rights Reserved.
Copyright © INTIVSOFT. All Rights Reserved.
TartarosSmall


▽Blade Chronicle
(C)Spike / DWANGO / GAMES ARENA

▽蒼空のフロンティア
蒼空のフロンティアバナー