2008年05月21日
FEZ 読み物短編(BLネタ)
えーっとですね、途中までしかここでは掲載できないんですが
(※9/14追記:続きをつけ足してみました)
前に公式SNSと、元祖な方のSNSで限定公開だけしてたやつを
更新ついでに貼っておこうかと……
新規じゃないので他とまとめてこっそり下がるようにして隠してみたり。
続きにあたる、恐らくR-18指定になってしまいそうな部分は、
規約でどこまでOKかわからなかったのですが、色々聞いていると「図画(写真や絵)」はだめだけど文章は法の対象になってないらしい? という感じなので、この程度のなら平気かなーと。
それでは、BL(男性同士のいちゃいちゃ)的な内容が苦手な方や
意味がわからないという方は回避の方向で。
OKな方のみ続きからどうぞ。
ちなみに、こちらの折り返し部分に置いてる絵の二人だったりします。(5/23追記)
-----------------------------
(※9/14追記:続きをつけ足してみました)
前に公式SNSと、元祖な方のSNSで限定公開だけしてたやつを
更新ついでに貼っておこうかと……
新規じゃないので他とまとめてこっそり下がるようにして隠してみたり。
続きにあたる、恐らくR-18指定になってしまいそうな部分は、
規約でどこまでOKかわからなかったのですが、色々聞いていると「図画(写真や絵)」はだめだけど文章は法の対象になってないらしい? という感じなので、この程度のなら平気かなーと。
それでは、BL(男性同士のいちゃいちゃ)的な内容が苦手な方や
意味がわからないという方は回避の方向で。
OKな方のみ続きからどうぞ。
ちなみに、こちらの折り返し部分に置いてる絵の二人だったりします。(5/23追記)
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ついでに色を一応変えておきますんで、苦手な人とかは読まないように!
▽これ以降を範囲選択で反転させてお読みください。
『凍える罰』
「隊長。さっきの戦場、集中力ありませんでしたね?」
呼びかけた相手の部屋に入るなり、その濃紺のローブの魔道士は
金の長い前髪をかき上げながら言った。
「え、あ、ああ……すまない」
声をかけられたその瞬間もどこかぼんやりしていたのか、
隊長と呼ばれた黒髪の戦士は驚いたように顔を上げる。
鎧を外している途中で手を止めていたのか、棘のついた黒い籠手などの
一部だけが床に転がっていて、胴鎧のベルトが中途半端に外れて
揺れている状態で、ベッドの縁に腰掛けていた。
「部隊の長であるあなたがそんなことじゃ、部下に示しが
つかないでしょう」
前髪の隙間から覗く青い瞳で、冷たく刺すように見つめその副隊長は
長を責める。
「何かあったんですか? ただの寝不足だとかだったら許しませんよ」
魔道士は腰掛ける戦士の前に立ち、首元の飾り紐を弄りながら、
見下ろすようにして続けた。
「ここんところ、動きの変わった技多いだろ。特訓しすぎて疲れてて」
言訳じみたことを言ってしまい、戦士はその赤い左目を伏せ気味にして
魔道士から視線を逸らした。右の瞳は元々眼帯に隠れている。
普段は炎のように強く輝き自信に満ちたその瞳に、今はどこかしら
陰りのようなものがあるように見えた。
「私が怒ってるのは、その“技”のことだって、わかってます?」
突然戦士の顎を掴むようにして顔を上げさせ、魔道士は微笑して言った。
その笑みは逆に、怒りの強さを示しているようで。
押さえ気味の声も、冷たい指で心臓を掴むかのように胸にじわりと迫る。
「流行の技を試したい気持ちはわかりますけど」
本当はそんなものを理解などしていないという、氷でできた壁を
感じるような口調で、魔道士は続ける。
「前線でやられると困るんですよ、無駄な氷割りは」
顎から喉元へと滑らせた魔道士の指が急に冷たく感じられ、戦士は
ビクリと震えた。
魔道士たちは戦場で扱う魔法と似たような力を、詠唱なしにでも多少
操ることが可能だった。
この魔道士の得意な魔法は、氷結。
指先に冷気が集まり、小さな白い光の粒となって輝きながら
指の周りを回っている。
「すまない……わざとじゃなかったんだ。ちょっと周り見えてなくて」
「そのちょっとのミスでどれだけの仲間が傷つくかわかってるんですか?」
戦場では、氷結魔法での足止めはかなり重要なものだった。
群集制御(クラウドコントロール)とも呼ばれるもので、動ける敵の
数を調整することで、戦況を優位に持ち込む手段のひとつだ。
また、攻撃する際に「対象がその場から動けない」ことも自軍にとって
かなりのメリットとなる。
前線では、近づかなくては強力な攻撃をできない火炎使いの魔道士や、
重い両手武器での一撃を狙う戦士などがその「氷像」を標的として
飛び込み、殲滅するという動きがよく起こる。
「連続で放たれる衝撃波のせいで、味方の他の攻撃が無意味になる。
そして生き延びた敵の反撃で味方に被害が出る……それを」
魔道士はそう言って、手を胸に滑らせて押し、戦士をベッドに倒した。
「“ちょっと見えてなかった”で済ますなんて、酷い人ですね」
その言葉で、戦士は辛そうに左目を細めた。
そんなミスで仲間に被害を出した自分を、一番責めていたのは自分
自身だったから。
一部隊の長ともあろうものが、みっともない不注意で、味方の足を
引っ張った。
しかもその際、部隊の新入りの少年にまで大怪我をさせてしまっていた。
「今夜は優しくなんてしませんよ。お仕置きです」
そう言って、魔道士は外れかけの鎧を剥ぎ取り始めた。
「……っ、いつも、優しくなんてしないくせに……!」
戦士は抗うこともなく、ただ泣きそうな形に歪めた顔を、赤らめて背けた。
戦場では常に毅然とした態度で、時に自分にも厳しく命じ叱責する
その長の、こんな表情を知っているのは自分だけだという事実が、
魔道士を煽る。
「それは、いつもはもっと優しくして欲しい、ということですか?」
表情だけは穏やかに微笑みながら、魔道士は囁いた。
「そんなことは言っていない!」
怒りなのか悔しさなのか、声を荒げて戦士は魔道士を睨みつけた。
赤い瞳には炎のような光が戻ってはいるが、戦場で見せるような
威厳や強さはない。
「あなたがそういう顔をするから、いつも止められなくなるんですよ」
あまり長くはない黒髪を指に絡ませるようにして撫でると、
魔道士はその指を戦士の頬に這わせ、何か言い返そうとした唇に
自らのそれを重ねて塞いだ。
そして、指に再び冷気を纏わせながら、首筋から胸、腹、内腿へと
滑らせる。
本来は従える対象であるはずの部下の体の下で、戦士は小さくその身を
震わせた。
◇◇◇
「! ちょっと待て、いきなりそっちに……」
魔道士はその冷たい手を、下衣と下着の中に潜り込ませ、肌を
撫でるようにしながらそれらを下ろす。
驚いた戦士が慌てて止めようと手伸ばすが、その手は逆に掴まれる。
「今夜のは“お仕置き”だと言ったでしょう。……そうだ」
魔道士は、手を掴んだついでとも言わんばかりに、自分の首元にあった
飾り紐を解き、それでもって戦士の両手首を合わせて縛ってしまった。
「ここまでするのかよ……」
赤い瞳が不安げに手首を見つめて曇る。
「紐ちぎったりしないでくださいよ? それと、その手はそのまま
上に上げて枕でも掴んでてください」
どこかにしがみついてないとたぶん辛いですよ、と続けて言われ、
戦士は青ざめる。
魔道士がこのような言い方をする際は、ほぼ確実に、本当に
そうなるからだ。
それが快楽によるものなのか苦痛によるものなのかは、場合によって
異なるが。
魔道士は、戦士に身体の位置を整えるように促しながら、腰より
下の装備をすべて奪い取り、その脚の間に割って入った。
そうしてまだ冷気を纏わせたままの指を、戦士の口元へ寄せる。
「隊長、あなたが自分で舐めて湿らせてください。必要なだけ」
「……っ!」
戦士は羞恥に頬を染め、戸惑ったように一度目を逸らす。
しかし、魔道士の
「必要ないならこのまましますよ?」
との言葉に、慌てて首を振り、始めは控え気味に舌を絡ませた。
なるべく唾液を塗そうと懸命に指をしゃぶるうち、気持ちが変に
高揚していく。
「その顔、すごくいやらしいですよ」
少し指を動かしながら、魔道士はそう言って微笑み囁いた。
戦士はどことなく悔しそうな目で魔道士を見上げ、舌を引っ込めた。
口の端から零れる唾液に口づけ、魔道士は、滴るほどに湿ったその指を
脚の付け根へと運ぶ。
ほんの少しだけ、申し訳程度に周辺を解すかのように撫でた後、
その指はすぐさま差し込こまれた。
「……ぅ、あっ」
先ほど言われた通りに、戦士は頭上にある枕の端を握り締める。
顎が上向き喉が露わになると、魔道士はその喉に吸いつき、
所有の証を刻んだ。
その間も指は休むことなく、熱い体内を這う。
魔道士の指は冷たいままだ。
まるで氷を埋め込まれたかのような感覚に、戦士は身体を震わせた。
「いや……ぁ……っ!」
温度の差が余計に、その存在や動きを意識させ、痺れるような
感覚をもたらす。
快感とも痛覚ともとれる奇妙な刺激に、耐え切れず腰を浮かせた。
息が上がり、赤い瞳は潤んで、まるで助けを求めるかのように
魔道士を見つめていた。
そんな姿を見下ろして、魔道士は嬉しそうに冷たい青い目を細める。
「もしかして気持ちいいんですか? こういうの」
そう言った途端、体内の冷気が鋭さを増す。
戦士の身体が跳ねて硬直する。
「ああぁ……っ! 痛、いっ……やめ……っ」
枕にしがみついている手には血管が浮かび上がるほど、力が
込められている。
すがるようなその声を無視し、魔道士は指を這わせ続けた。
「隊長のここ、すごく熱いですね……指が溶けてしまいそう」
わざとねっとりとした口調で囁き、鎖骨や胸に口づけを落とす。
「も……や、め……頼むっ……、許し、っ」
痛いのか冷たいのか、気持ちよいのか、感覚が混乱して、戦士は
涙を流し始めた。
苦痛の中にあってさえ達してしまいそうになって、切なげな吐息が漏れる。
限界であることを感じとって、魔道士はわざとその指を抜いた。
「……っ!?」
「そんなかわいい顔で泣いて……困った人ですね」
涙を拭うように口づけて抱きしめる。
表向きは優しいその行為の残酷さ。
戦士は魔道士を突き飛ばしてやりたい衝動に駆られながらも、行き場の
ない欲望にそれを阻まれる。
浅い呼吸を繰り返し、魔道士を睨みつけることしかできなかった。
「何か言いたいことがあるなら、ちゃんと言ってください」
そっと焦らすように腿の内側を撫で、抑えた声で魔道士は言う。
「いかせて欲しいんですか?」
「……わかってて、言うな……っ」
「わからないから聞いてるんです。ちゃんとあなたの言葉で言ってください」
恥らってか目を逸らして呟く戦士に、冷たく突き放すような声で
魔道士は答えた。
届きそうで届かない、近いようで遠い愛撫に追いつめられ、
戦士は観念したかのようにため息をついて、言った。
「いかせて、くれ」
「……隊長のご命令とあらば」
意地悪く微笑んで、魔道士は言った。
その言葉に、戦士は酷く失望したような顔をした。
「自分で言わせたくせに……!」
ローブを脱いで改めて覆いかぶさってくる魔道士に、非難の声をぶつける。
しかしそれは涼しい顔で受け流された。
「命令には変わりありませんよ、隊長殿」
汗ばんだ背中に腕を回して抱き寄せ、すぐさまその身体を貫いた。
「ぁああっ!」
抗議しようとした言葉は発せられず、悲鳴のような喘ぎに取って
代わられた。
先ほどまでの冷たい細い指とは正反対な、熱く張り詰めたものが
責めたてる。
まだ縛られたままの両手は、枕を引きちぎってしまいそうなほど
握り締めていた。
すでに限界だったためか、ほどなくして二人の腹に熱いものが
撒き散らされた。
一度硬直した戦士の身体から力が抜けていく。
そのぐったりとした腰を手で支え、魔道士は行為を続けた。
「そうすぐには寝かせませんよ。お仕置きはまだ終わってません」
「な……っ?」
体内をみっしりと埋めているものが、途端に冷たくなっていくのを感じた。
戦士は恐怖に顔を引きつらせる。
指とは比べ物にならない存在感のそれが、冷気という刃で痛みを
もたらした。
「ああぁあっ、いやだ、いやっ……助けてっ!」
戦士は叫びながら、いやいやをするように首を振った。
魔道士を挟み込む両の脚に力が入り、締め付けるようにして震える。
「前線ではどんなに魔法を受けてもあんなに気丈なのに……」
泣く子をなだめ慈しむように、魔道士は戦士の黒髪を撫でて呟いた。
「はぁっ、ああ……たの、む、やめ……っ」
魔道士が動くたびに戦士は顔を歪め、悲鳴に似た声を上げる。
「じゃあ、しばらくは特訓なんてやめて、きちんと体調を整えて
戦場に来てくださいね」
二度と同じミスはしないように、と念を押すように魔道士が言うと、
戦士は言葉もなく必死に何度も頷いた。
魔道士が冷気を操るのをやめると、逆に酷く熱を持っているように
感じられた。
氷に触れた後の手が熱く感じられるのと同じように。
これまでの虐げ方がまるで嘘のように、優しい口づけと
甘い痺れが与えられる。
苦痛の後の快楽は、その落差が激しいほど深い陶酔をもたらす。
戦士は喘ぐその声の合間に、何度も魔道士の名を口にした。
それは自身が、名で呼ばれることを欲するが故の無意識の懇願。
魔道士は最後の最後でたった一度だけ、肩書きではなく名を呼んだ。
--------------------------------
そんなわけで(?)、続きまで掲載してみました。
今読むとなんかいろいろ酷いないろんな意味で……orz
へんたいですみません……
▽これ以降を範囲選択で反転させてお読みください。
『凍える罰』
「隊長。さっきの戦場、集中力ありませんでしたね?」
呼びかけた相手の部屋に入るなり、その濃紺のローブの魔道士は
金の長い前髪をかき上げながら言った。
「え、あ、ああ……すまない」
声をかけられたその瞬間もどこかぼんやりしていたのか、
隊長と呼ばれた黒髪の戦士は驚いたように顔を上げる。
鎧を外している途中で手を止めていたのか、棘のついた黒い籠手などの
一部だけが床に転がっていて、胴鎧のベルトが中途半端に外れて
揺れている状態で、ベッドの縁に腰掛けていた。
「部隊の長であるあなたがそんなことじゃ、部下に示しが
つかないでしょう」
前髪の隙間から覗く青い瞳で、冷たく刺すように見つめその副隊長は
長を責める。
「何かあったんですか? ただの寝不足だとかだったら許しませんよ」
魔道士は腰掛ける戦士の前に立ち、首元の飾り紐を弄りながら、
見下ろすようにして続けた。
「ここんところ、動きの変わった技多いだろ。特訓しすぎて疲れてて」
言訳じみたことを言ってしまい、戦士はその赤い左目を伏せ気味にして
魔道士から視線を逸らした。右の瞳は元々眼帯に隠れている。
普段は炎のように強く輝き自信に満ちたその瞳に、今はどこかしら
陰りのようなものがあるように見えた。
「私が怒ってるのは、その“技”のことだって、わかってます?」
突然戦士の顎を掴むようにして顔を上げさせ、魔道士は微笑して言った。
その笑みは逆に、怒りの強さを示しているようで。
押さえ気味の声も、冷たい指で心臓を掴むかのように胸にじわりと迫る。
「流行の技を試したい気持ちはわかりますけど」
本当はそんなものを理解などしていないという、氷でできた壁を
感じるような口調で、魔道士は続ける。
「前線でやられると困るんですよ、無駄な氷割りは」
顎から喉元へと滑らせた魔道士の指が急に冷たく感じられ、戦士は
ビクリと震えた。
魔道士たちは戦場で扱う魔法と似たような力を、詠唱なしにでも多少
操ることが可能だった。
この魔道士の得意な魔法は、氷結。
指先に冷気が集まり、小さな白い光の粒となって輝きながら
指の周りを回っている。
「すまない……わざとじゃなかったんだ。ちょっと周り見えてなくて」
「そのちょっとのミスでどれだけの仲間が傷つくかわかってるんですか?」
戦場では、氷結魔法での足止めはかなり重要なものだった。
群集制御(クラウドコントロール)とも呼ばれるもので、動ける敵の
数を調整することで、戦況を優位に持ち込む手段のひとつだ。
また、攻撃する際に「対象がその場から動けない」ことも自軍にとって
かなりのメリットとなる。
前線では、近づかなくては強力な攻撃をできない火炎使いの魔道士や、
重い両手武器での一撃を狙う戦士などがその「氷像」を標的として
飛び込み、殲滅するという動きがよく起こる。
「連続で放たれる衝撃波のせいで、味方の他の攻撃が無意味になる。
そして生き延びた敵の反撃で味方に被害が出る……それを」
魔道士はそう言って、手を胸に滑らせて押し、戦士をベッドに倒した。
「“ちょっと見えてなかった”で済ますなんて、酷い人ですね」
その言葉で、戦士は辛そうに左目を細めた。
そんなミスで仲間に被害を出した自分を、一番責めていたのは自分
自身だったから。
一部隊の長ともあろうものが、みっともない不注意で、味方の足を
引っ張った。
しかもその際、部隊の新入りの少年にまで大怪我をさせてしまっていた。
「今夜は優しくなんてしませんよ。お仕置きです」
そう言って、魔道士は外れかけの鎧を剥ぎ取り始めた。
「……っ、いつも、優しくなんてしないくせに……!」
戦士は抗うこともなく、ただ泣きそうな形に歪めた顔を、赤らめて背けた。
戦場では常に毅然とした態度で、時に自分にも厳しく命じ叱責する
その長の、こんな表情を知っているのは自分だけだという事実が、
魔道士を煽る。
「それは、いつもはもっと優しくして欲しい、ということですか?」
表情だけは穏やかに微笑みながら、魔道士は囁いた。
「そんなことは言っていない!」
怒りなのか悔しさなのか、声を荒げて戦士は魔道士を睨みつけた。
赤い瞳には炎のような光が戻ってはいるが、戦場で見せるような
威厳や強さはない。
「あなたがそういう顔をするから、いつも止められなくなるんですよ」
あまり長くはない黒髪を指に絡ませるようにして撫でると、
魔道士はその指を戦士の頬に這わせ、何か言い返そうとした唇に
自らのそれを重ねて塞いだ。
そして、指に再び冷気を纏わせながら、首筋から胸、腹、内腿へと
滑らせる。
本来は従える対象であるはずの部下の体の下で、戦士は小さくその身を
震わせた。
◇◇◇
「! ちょっと待て、いきなりそっちに……」
魔道士はその冷たい手を、下衣と下着の中に潜り込ませ、肌を
撫でるようにしながらそれらを下ろす。
驚いた戦士が慌てて止めようと手伸ばすが、その手は逆に掴まれる。
「今夜のは“お仕置き”だと言ったでしょう。……そうだ」
魔道士は、手を掴んだついでとも言わんばかりに、自分の首元にあった
飾り紐を解き、それでもって戦士の両手首を合わせて縛ってしまった。
「ここまでするのかよ……」
赤い瞳が不安げに手首を見つめて曇る。
「紐ちぎったりしないでくださいよ? それと、その手はそのまま
上に上げて枕でも掴んでてください」
どこかにしがみついてないとたぶん辛いですよ、と続けて言われ、
戦士は青ざめる。
魔道士がこのような言い方をする際は、ほぼ確実に、本当に
そうなるからだ。
それが快楽によるものなのか苦痛によるものなのかは、場合によって
異なるが。
魔道士は、戦士に身体の位置を整えるように促しながら、腰より
下の装備をすべて奪い取り、その脚の間に割って入った。
そうしてまだ冷気を纏わせたままの指を、戦士の口元へ寄せる。
「隊長、あなたが自分で舐めて湿らせてください。必要なだけ」
「……っ!」
戦士は羞恥に頬を染め、戸惑ったように一度目を逸らす。
しかし、魔道士の
「必要ないならこのまましますよ?」
との言葉に、慌てて首を振り、始めは控え気味に舌を絡ませた。
なるべく唾液を塗そうと懸命に指をしゃぶるうち、気持ちが変に
高揚していく。
「その顔、すごくいやらしいですよ」
少し指を動かしながら、魔道士はそう言って微笑み囁いた。
戦士はどことなく悔しそうな目で魔道士を見上げ、舌を引っ込めた。
口の端から零れる唾液に口づけ、魔道士は、滴るほどに湿ったその指を
脚の付け根へと運ぶ。
ほんの少しだけ、申し訳程度に周辺を解すかのように撫でた後、
その指はすぐさま差し込こまれた。
「……ぅ、あっ」
先ほど言われた通りに、戦士は頭上にある枕の端を握り締める。
顎が上向き喉が露わになると、魔道士はその喉に吸いつき、
所有の証を刻んだ。
その間も指は休むことなく、熱い体内を這う。
魔道士の指は冷たいままだ。
まるで氷を埋め込まれたかのような感覚に、戦士は身体を震わせた。
「いや……ぁ……っ!」
温度の差が余計に、その存在や動きを意識させ、痺れるような
感覚をもたらす。
快感とも痛覚ともとれる奇妙な刺激に、耐え切れず腰を浮かせた。
息が上がり、赤い瞳は潤んで、まるで助けを求めるかのように
魔道士を見つめていた。
そんな姿を見下ろして、魔道士は嬉しそうに冷たい青い目を細める。
「もしかして気持ちいいんですか? こういうの」
そう言った途端、体内の冷気が鋭さを増す。
戦士の身体が跳ねて硬直する。
「ああぁ……っ! 痛、いっ……やめ……っ」
枕にしがみついている手には血管が浮かび上がるほど、力が
込められている。
すがるようなその声を無視し、魔道士は指を這わせ続けた。
「隊長のここ、すごく熱いですね……指が溶けてしまいそう」
わざとねっとりとした口調で囁き、鎖骨や胸に口づけを落とす。
「も……や、め……頼むっ……、許し、っ」
痛いのか冷たいのか、気持ちよいのか、感覚が混乱して、戦士は
涙を流し始めた。
苦痛の中にあってさえ達してしまいそうになって、切なげな吐息が漏れる。
限界であることを感じとって、魔道士はわざとその指を抜いた。
「……っ!?」
「そんなかわいい顔で泣いて……困った人ですね」
涙を拭うように口づけて抱きしめる。
表向きは優しいその行為の残酷さ。
戦士は魔道士を突き飛ばしてやりたい衝動に駆られながらも、行き場の
ない欲望にそれを阻まれる。
浅い呼吸を繰り返し、魔道士を睨みつけることしかできなかった。
「何か言いたいことがあるなら、ちゃんと言ってください」
そっと焦らすように腿の内側を撫で、抑えた声で魔道士は言う。
「いかせて欲しいんですか?」
「……わかってて、言うな……っ」
「わからないから聞いてるんです。ちゃんとあなたの言葉で言ってください」
恥らってか目を逸らして呟く戦士に、冷たく突き放すような声で
魔道士は答えた。
届きそうで届かない、近いようで遠い愛撫に追いつめられ、
戦士は観念したかのようにため息をついて、言った。
「いかせて、くれ」
「……隊長のご命令とあらば」
意地悪く微笑んで、魔道士は言った。
その言葉に、戦士は酷く失望したような顔をした。
「自分で言わせたくせに……!」
ローブを脱いで改めて覆いかぶさってくる魔道士に、非難の声をぶつける。
しかしそれは涼しい顔で受け流された。
「命令には変わりありませんよ、隊長殿」
汗ばんだ背中に腕を回して抱き寄せ、すぐさまその身体を貫いた。
「ぁああっ!」
抗議しようとした言葉は発せられず、悲鳴のような喘ぎに取って
代わられた。
先ほどまでの冷たい細い指とは正反対な、熱く張り詰めたものが
責めたてる。
まだ縛られたままの両手は、枕を引きちぎってしまいそうなほど
握り締めていた。
すでに限界だったためか、ほどなくして二人の腹に熱いものが
撒き散らされた。
一度硬直した戦士の身体から力が抜けていく。
そのぐったりとした腰を手で支え、魔道士は行為を続けた。
「そうすぐには寝かせませんよ。お仕置きはまだ終わってません」
「な……っ?」
体内をみっしりと埋めているものが、途端に冷たくなっていくのを感じた。
戦士は恐怖に顔を引きつらせる。
指とは比べ物にならない存在感のそれが、冷気という刃で痛みを
もたらした。
「ああぁあっ、いやだ、いやっ……助けてっ!」
戦士は叫びながら、いやいやをするように首を振った。
魔道士を挟み込む両の脚に力が入り、締め付けるようにして震える。
「前線ではどんなに魔法を受けてもあんなに気丈なのに……」
泣く子をなだめ慈しむように、魔道士は戦士の黒髪を撫でて呟いた。
「はぁっ、ああ……たの、む、やめ……っ」
魔道士が動くたびに戦士は顔を歪め、悲鳴に似た声を上げる。
「じゃあ、しばらくは特訓なんてやめて、きちんと体調を整えて
戦場に来てくださいね」
二度と同じミスはしないように、と念を押すように魔道士が言うと、
戦士は言葉もなく必死に何度も頷いた。
魔道士が冷気を操るのをやめると、逆に酷く熱を持っているように
感じられた。
氷に触れた後の手が熱く感じられるのと同じように。
これまでの虐げ方がまるで嘘のように、優しい口づけと
甘い痺れが与えられる。
苦痛の後の快楽は、その落差が激しいほど深い陶酔をもたらす。
戦士は喘ぐその声の合間に、何度も魔道士の名を口にした。
それは自身が、名で呼ばれることを欲するが故の無意識の懇願。
魔道士は最後の最後でたった一度だけ、肩書きではなく名を呼んだ。
--------------------------------
そんなわけで(?)、続きまで掲載してみました。
今読むとなんかいろいろ酷いないろんな意味で……orz
へんたいですみません……

